陰宅風水に使われた炭

 中国では住宅の風水を陽宅風水、お墓の風水を陰宅風水と言って両方共に重視しています。陰宅風水はわが国においては古墳のようなものをイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。昔のお墓は火葬ではなくて棺に入れて土葬をしたのです。
 中国の風水先生は風水の良き地(龍穴)を探して、そこへ埋葬することによって子孫が栄えるようにしました。中国の山村地帯へ行くと、現在でもそのような風習が残っているようです。

 さて、この陰宅風水に関して注目すべきことがあります。それは1972年に湖南省長紗で発見された馬王堆(まおうたい)古墳です。出土品の調査により約2千年前の古墳と分かりました。棺の中からは婦人の遺体が見つかりましたが、何とその姿は死後4日くらいの状態で、皮膚には弾力があったそうです。この理由を調べると棺の周りに5トンもの木炭で囲まれていたためと結論づけたのです。この木炭には酸化還元反応という化学反応があります。酸化というのは物質から電子が取られてしまうこと。還元とは物質が電子を受け取ることです。金属が錆びるのは酸素がくっつくからで、この酸素を酸化剤と言います。また酸化する時には電子が奪われます。高温で炭素と反応させると金属から酸素が奪われて錆が取れた状態になります。この炭素を還元剤と呼びます。還元する時には金属に電子を提供するのです。食物でも空気中に長時間放置すると腐ってしまいますが、これが酸化された状態なのです。これで炭素がたくさんあると食物が腐りにくい状態になることがお分かりになると思います。

棺桶

炭素埋設の原理

 住宅下の土中に炭を大量に埋設する工法。これを埋炭(まいたん)と言います。埋炭の原理とは良質な炭(炭素)が地中に存在する微量の電子を集める作用があります。一定以上になるとその電子を地中から地表面に放出させ、宅地に電子の多い環境、すなわち気持の良い環境になるというものです。その電子を人体が受け取ることにより、還元作用が働いて健康づくりに役立つというものです。
ところで埋炭が良いと思って、バーベキューに使う燃料炭を埋めた場合、湿気を吸い取って、やがてカビが生えてしまい効果はまったくありません。よって純度の高い炭素の埋設が必要なのです。私どもは炭化率97%以上のセラミックの粉体を20キロ入り袋にした「風水の炭」をメーカーと協力し、開発しました。これを地中に6袋、合計して120キロほど1.2m角の穴を掘って埋設します。

酸化とは

  • 酸素と結合すること
  • 水素を放出すること
  • 電子を放出すること
  • 酸化数が増加すること

還元とは

  • 酸素を放出すること
  • 水素と結合すること
  • 電子を受け取ること
  • 酸化数が減少すること

※人体にとって酸化は悪い影響を与え、還元とは良い影響を与えます

効果の検証

 2007年3月、埼玉県川越市のあるお宅で庭先に埋炭を行いました。風水で良い場所ではあるのですが、さらに良くなるようにとの施主さんのお考えです。それで施工直後に埋設予定地の電位差を測ってみました。120.6mv(ミリボルト)ありました。決して低い数値ではありません。それから2カ月経過した5月のある日、再度訪問して埋設地の電子量を計測してみました。すると今度は242mvになっていました。ほぼ2倍の電位差の上昇を示しています。(注 写真4では計器の表示桁数を変えています)
 施主さんはとても気持の良い環境になったと喜んでおられました。このお宅では新築後の埋設だったため建物の中心部に埋設できなかったので、庭先に埋めました。朝方、この方面のガラス戸を開くと、良い気が入り込むと言われます。

  • 写真1

    写真1 炭素120kgを埋設
    炭素120kgを埋設
  • 写真2

    写真2 土をかぶせる
    土をかぶせる
  • 写真3

    写真3 施工直後に電位差を測定する
    施工直後に電位差を測定する
  • 写真4

    写真4 2カ月後に電位差を計測する
    2カ月後に電位差を計測する

地表面の電子量を測定するのには電流計を用いて図のような方法で行います。まず地中25cmに銅製の電極を差し込みます。次にもう1本の電極を地中5cmに差し込みます。そうすると電位差がミリボルトで表示されます。+で表示されると電流は地表面から地中面へと流れています。電子は逆の動きをするので地表面には電子が多く存在することになります。左の図では良好な土地でマイナスイオンが地表面に漂っているように描いています。この状態に炭素埋設をすると更に地表面には電子量が増え、イヤシロチ化されるわけです。一方、右の図では劣悪な土地で電流が地中から地表に流れています。電子は地中に引っ張り込まれて地表面には存在していません。人体に悪い影響を与えるプラスイオンが存在しています。この土地に炭素埋設を行うと電流の流れが地表面から地中へ流れが変わります。 炭素が持つ電子は地表面へと涌出するのです。これまでケカレチ([気が枯れた土地]であったものがイヤシロチ化されるのです。最近の住宅ではコンクリートの基礎を打つことが少なくないですが、電子はそれにじゃまされることなく地表面に涌出します。120kgの炭素を埋設すると半径15m程度に影響すると言われています。

施工前
施工後

ところで、高圧鉄塔近くの住宅では極端に地表面の電子が少ないと言われています。こうなると人間が酸化される環境と言えます。そこで、広島市内の施主さんの協力を得て、メーカーの方が施工前の宅地電位差を測ってみました。驚くことに-120mvであることが分かりました。これは電子が地表面に全く無い状態です。そして埋炭した3カ月後に計測すると295mvにもなっているのです。埋炭によって良好な環境に変化したことが実証された訳です。